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(呼吸や心臓が止まってしまったら) 心肺蘇生の目的は、心肺停止もしくはこれに近い状態になった傷病者の呼吸や循環を補助することです。 呼びかけに反応がなく、普段どおりの息(正常な呼吸)がない場合には、ためらわずに直ちに心肺蘇生法を開始して、AED(自動体外式徐細動器:簡単に言うと電気ショックを与える器械)による心臓の状態の解析や電気ショックを行うとき以外は、できるだけ絶え間なく続け、傷病者が(嫌がって)動き出すか、または救急隊に傷病者を引き継ぐまで続けます。 心肺蘇生法は胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせが原則です。 しかし、感染防護用具を持っていない、あるいは準備に時間がかかりそうな場合、口対口人工呼吸がためらわれる場合などで、人工呼吸ができなくても、胸骨圧迫だけでも行うことが望まれます。 なぜなら、心肺蘇生法において、胸骨圧迫が最も重要で、強く・速く・絶え間なく行うことにより傷病者の命が助かる可能性が大幅に向上するからです。 大人と子供の心肺蘇生法は、119番通報とAED手配のタイミングが多少異なります。 大人(成人)の心肺停止おいては、不整脈など心臓を原因とする場合が多く、少しでも早く徐細動(電気ショック)を行うために 119番に通報してAEDを一刻も早く手配する必要があります。 しかし、子供(小児・乳児)の心肺停止においては、気道閉塞や呼吸障害などによる低酸素状態が原因となることが多く、一刻も早く低酸素状態を改善する必要となるため、最初の2分間の心肺蘇生が何よりも優先されます。
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